Webデザイナーとグラフィックデザイナーの違い【実体験】
- Webデザイナーとグラフィックデザイナーの違いについて知りたい方
- Webデザイナーとグラフィックデザイナーのどっちに向いているかわからない方
- 未経験からWebデザイナーまたはグラフィックデザイナーに転職・就職したい方
- Webデザイナーやグラフィックデザイナーに興味がある方
私はWebデザイナー兼グラフィックデザイナーとして10年以上働いてきました。
今回は、そんな私の実体験を元に、
- グラフィックデザイナーとは
- Webデザイナーとグラフィックデザイナーの違い
- Webデザイナーとグラフィックデザイナー、どっちが向いているか
- Webデザイナーとグラフィックデザイナーの将来性
などについてお話ししたいと思います。
グラフィックデザイナーとは
グラフィックデザイナーの定義はさまざまなのですが、
- 広告(主に紙媒体)をデザインする人 …Webも含まれることがある
- ゲームのグラフィックを制作する人
の2種類に分けられることが多いです。
1の「広告(主に紙媒体)をデザインするグラフィックデザイナー」にWebも含まれることがあります。
なお、広告とゲームのグラフィックデザインとでは、必要なスキルも仕事内容も全く違うので、一口に「グラフィックデザイナー」と言っても、1と2は全く別の仕事です。
ちなみに私の場合、”Webデザイナー兼グラフィックデザイナー”と名乗っていますが、グラフィックデザイナーという言葉は「広告をデザインする人」という意味で使っています。
”グラフィックデザイナー”とだけ名乗ると『Webはやっていない』と勘違いされてしまうことが多いため、”Webデザイナー兼グラフィックデザイナー”と名乗っています。
実体験に基づくWebデザイナーとグラフィックデザイナーの違い
上記で、『グラフィックデザイナーは定義がさまざま』というお話しをしましたが、今回は、
- Webデザイナー:Webサイトを制作する人
- グラフィックデザイナー:広告(主に紙媒体)を制作する人
と定義した上で、Webデザイナーとグラフィックデザイナーの違いについてお話ししたいと思います。
Webデザイナーとグラフィックデザイナーは兼任することも多い仕事です。
Webデザイナーとグラフィックデザイナーの「仕事の流れ」の違い
Webデザイナーとグラフィックデザイナーの大まかな仕事の流れは、以下のとおりです。(あくまで私の場合なので、会社によっても異なります。)
- サイト構成検討、ワイヤーフレーム作成など
…Webディレクターが担当することもある - デザイン
- コーディング
- 公開(納品)
- 運用、メンテナンス
…運用、メンテナンスは行わないこともある
- 広告の方向性、内容などを検討
- デザイン
- 印刷会社の入稿形式にあわせてファイルを変換
- 印刷会社へ入稿 or クライアントに納品
両方とも、各段階でクライアントとすりあわせを行いながら進めていきます。
Webデザイナーの場合は、一つの仕事を複数人で分担して作業を行うこともよくありますが、グラフィックデザイナーの場合は、一つの仕事を一人で担当することが多いです。
また、基本的には、紙媒体よりもWebサイトのほうが制作に時間がかかります。
Webデザイナーとグラフィックデザイナーの「使用するソフト」の違い
- Photoshop
- Illustrator
- Dreamweaver or 他のテキストエディタ
- Illustrator →メイン
- Photoshop
上記の中で、デザインソフトは『Photoshop』と『Illustrator』ですが、
- Webデザイナー →どちらかというとPhotoshopメイン
- グラフィックデザイナー →Illustratorメイン
で使用することが多いです。
Illustratorは紙媒体を作成するのに適したソフトだからです。
私の場合、紙もWebもIllustratorメインで作業をしています。会社で特に指定がなければ、使いやすいほうを使っても問題ありません。
Webデザイナーとグラフィックデザイナーの「必要なスキル」の違い
- ソフトのスキル
(Photoshop、Illustrator、Dreamweaver or 他のテキストエディタ) - Webデザインスキル
- コーディングスキル
- ソフトのスキル
(Illustrator、Photoshop) - グラフィックデザインスキル
- 印刷に関する基礎知識
Webデザイナーとグラフィックデザイナーの大きな違いは、コーディングをするかしないかですが、Webと紙ではデザインの仕方も大きく異なります。(次項で詳しくお話しします。)
「Webデザインとグラフィックデザイン」の違い
一口に『デザイン』と言っても、Webデザインとグラフィックデザインでは異なる点が多々あります。
- スペースに制限はない
- 使えるフォントに制限がある
- 公開後も修正可能
- 紙よりは細部へのこだわりが強くはない
- ユーザビリティを意識してデザインする必要がある
- コーディングを考慮してデザインする必要がある
(どこをテキストにするか、動き 等) - デバイス毎のデザインを考える必要がある(PC・スマホ・タブレット)
- スペースが限られている
- 使えるフォントに制限はない
- 印刷するので、やり直しがきかない
- 細部へのこだわりが強い
- Webと比較すると、レイアウトは自由
- 印刷することを考慮してデザインする必要がある
(フォントサイズ、色 等)
ここで挙げた以外にも違いはたくさんありますが、Webデザインとグラフィックデザインは別物ということはご理解いただけたのではないかと思います。
Webデザイナーとグラフィックデザイナー、どっちが向いているか
私が新人の頃、先輩から
Webと紙、どっちをメインでやっていきたい?
と聞かれたことがあります。
なんと答えたかはよく覚えていませんが、Webデザイナーとグラフィックデザイナーのどっちが向いているかは、その当時よくわかっていませんでした。
正直、どっちが向いているかは、やってみなければわかりません。(と言ってしまうと元も子もないですが…)
私の場合、どっちもやってみて、どっちも好きなので、「兼任する」という道を選びました。
『Webデザイナーとグラフィックデザイナーのどっちになろうか迷っている』という方は、「両方やってみる」というのが一番おすすめです。
ただ、どちらか一方しか選べない場合は、上記「Webデザイナーとグラフィックデザイナーの違い」や下記を参考にしていただければ幸いです。
- 比較的大雑把な性格
- コーディングに苦手意識がない
- ITに苦手意識がない
- チームで作業をすることに抵抗がない
- 比較的細かい性格
- コーディングは絶対にやりたくない
- ITに苦手意識がある
- 個人プレーが得意で、チームで作業をするのは苦手
『神は細部に宿る』と言いますが、グラフィックデザインのほうが細かい部分へのこだわりが強い傾向があるので、わりと大雑把な性格な方は、Webデザインのほうが向いているかもしれません。
もし可能なら、どっちもやってみて、『どっちが楽しいか』で決めるのが一番です
Webデザイナーとグラフィックデザイナーの将来性
Webデザイナーもグラフィックデザイナーも、どちらも将来性は十分にあります。
『aiの進歩でデザイナーも職が奪われるのでは?』と危惧する声も一部では聞かれますが、すべてをaiまかせ、というのは今のところまだまだ難しいのが実情です。
例えば、コーディング一つを取っても、ユーザビリティを考慮したり、クライアントの意図を汲んだり、SEO対策を意識したりと、色々考えて行う必要があります。
コーディングは機械的な作業と思われがちですが、ユーザーやクライアントのことを思えば思うほど、そう単純な作業ではなくなります。
Webデザインもグラフィックデザインも、本当に良いものを作ろうとするときは複雑な思考と作業が必要なので、まだまだ人の手も必要です。
しかも、Webサイトや広告はこれから先も必要無くなるということはあまり考えられず、需要も十分にあります。
そのため、Webデザイナーもグラフィックデザイナーも、どちらも将来性のある仕事と言えるので、その点は安心してください!
ただ、どちらも日々の勉強やスキルアップは必要不可欠です!
最後に:Webデザイナーやグラフィックデザイナーを目指す方のご相談も承っております
今回は、『グラフィックデザイナー:広告(主に紙媒体)を制作する人』と定義して、Webデザイナーとの違いや向き不向き、将来性などについてお伝えしました。
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